台湾の台北市長に独立派が当選
1994年12月3日に行われた台湾の統一地方選挙で、台北市長に「台湾独立」を主張する野党民進党の陳水扁氏(45)が当選を決めた。野党としては、台湾省長、高尾市長と並ぶ三大首長選で初めての勝利。1996年に予定される総統直接選挙の前哨戦として激しく争われた。国際社会への復帰をめざす李登輝総統の現実路線と、これを「台湾独立をうかがうもの」として反発してきた中国の対応にも影響を与えると見られる。
◆いま◆
陳水扁氏は2000年の総統選挙で勝ち、半世紀に及ぶ国民党支配に終止符を打った。汚職問題で退陣したが、蔡英文主席が民進党を再建し、2016年から3期続けて総統の座を守ってきた。中国は反発し、米国が関与を強めたため、台湾はいま米中対立の最前線になっている。